秋葉原コンセプトカフェの楽しみ方

秋葉原コンセプトカフェの定義

「コンセプトカフェ」とはどのような飲食店を指す言葉など、特に、どこからどこまでをコンセプトカフェに含めるのかという厳密な線引きに関しては、実際に業界で長年働いているスタッフや経営者達の間でも意見の分かれることろと言えます。

コンセプトカフェは通常、「コンカフェ」と略されます。

この記事では以降コンカフェと表記させて頂きます。

コンカフェという略称がいつから定着するようになったのかは定かではありません。

要するに「メイドカフェを含む、アニメ・ゲーム・コスプレなど何らかのオタク趣味的コンセプトに沿った内装や接客スタイルで運営されているカフェ」をコンセプトカフェ、いわゆるコンカフェと呼んでいるのだということがわかります。

一般的には上記のような説明でほぼコンカフェというものを定義付けられると思って間違いありません。

 

 

 

 

 

■コンセプトカフェの微妙な食い違いの原因

ではなぜコンカフェかそうじゃないかの線引きにおいて微妙な食い違いが生じるのでしょうか。

その最も大きな原因としては、「萌え要素のない」オタク趣味のカフェをコンカフェに含めるかどうかという問題が常につきまとうからです。

先ほどの定義要件のなかに「メイドカフェはコンカフェに含まれる」とありましたが、コンカフェの8割はメイドカフェと言っても過言ではありません。

そもそもオタク的趣味の大半がアニメやアイドルなどの「萌え」成分の強いジャンルですので、自動的にメイドなどのコスプレをしたキャストが接客をするというシステムに落ち着きます。

そのうち、他のメイドカフェと差別化を図るために、メイド服ではなくアニメキャラのコスプレやセーラー服、体操服やスク水などで接客をするカフェも誕生しました。

クラシカルで落ち着いた雰囲気のメイドカフェが好きなファンにとっては、JKの格好でキャピキャピした接客をするようなお店をメイドカフェと一緒にするな!と納得のいかない心情があったのも事実です。

そこで、メイドカフェの概念を「可愛い子がオタク相手にオタク的な会話で盛り上げて接客する店」という広い範囲にまで拡張した結果、コンカフェという名称が普及するようになったと言えます。

 

 

 

 

■コンセプトカフェの定義の変遷

この定義付けが、伝言ゲームの要領で「可愛い女の子とアニメの話ができる店」→「男女問わずオタクが集まる店」→「とりあえずカウンターやテーブルにオタク的なグッズが飾ってある店」→「とにかくなんか変わった店」と、経営者側の都合でどんどん拡大解釈されていきました。

そのプロセスを経るうちに、執事コスプレのイケメン男性キャストが女性相手に接客する店などもコンカフェに分類されるようになり、更には鉄道模型やプラモデルを眺めながらお茶を飲むだけのカフェ、ハリネズミカフェやカワウソカフェに代表される小動物系カフェまでコンカフェに含めようとする考え方もマジョリティーになりつつある状況なのです。

こうなると、もはやスタッフが女性である必要もないし、もっと言うならスタッフが受付にしかおらず一切接客をしない場合もあります。

ここが結構大事なところで、言葉の成り立ちや世間に認知される経緯を知っておかないと、サラリーマンが得意先の会社の人から「コンカフェっていうのが流行ってるから連れてってよ!」と頼まれて接待する時に、間違って「男性のバーテンが1人でカウンターにいるアニメ好きが集まるだけのバー」みたいなお店を案内してしまう可能性もあるわけです。

ですので、同じコンカフェと言っても一般的なイメージに近い正統派メイドカフェと単なるサブカル系カフェとでは雲泥の差があるということはまず何よりも肝に銘じておいていただければと思います。

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